入来花水木会  
 報告
「鳥追」ゆかりの地を案内
                        日時 : 2023年8月18日(金)
本年(2023年)10月22日(日)に“かごしま県民交流センター能舞台”で宝生流能「鳥追」が開催されますが、その舞台を務める能楽師の石黒実都(いしぐろ みと)先生が、8月18日に「鳥追」の舞台となった薩摩川内市を訪問されました。

「鳥追」は観世流能では「鳥追舟」といい、母の入来花水木会主催で平成14年に第4回入来薪能として観世流銕仙会の方々が薩摩川内市総合運動公園多目的広場にて「鳥追舟」を上演しています。それをきっかけに薩摩川内市の駅前に「鳥追舟」の銅像が設置されました。

「鳥追」を演じるにあたって、その背景となった場所を巡りたいという石黒実都先生でしたので、鹿児島謡曲連合会会長の中西喜彦さんが我が入来花水木会の副会長でもあるので、ご縁があってこの私が「鳥追」ゆかりの地をご案内させていただきました。

今回のかごしま市民交流センター能舞台の「鳥追」を薩摩川内市も後援してくださっているので、そのお礼も兼ねてお母様をご同伴されての薩摩川内市訪問となりました。まず「鳥追舟」の銅像を見ていただき、市役所で藤田芳昭教育長が来賓室でお迎えくださり歓談させていただきました。その後、川内ホテルでランチをして3人で歩いて「鳥追の杜」を見学。

そして「母合橋」までお連れして、次にポスターやチケットを置いてくださっている「川内まごころ文学館」にご挨拶。ここは突然の訪問でしたが館長さんが来賓室にて対応してくださり、「郷土教育読み物資料・先人に学ぶ」の中に掲載されている「鳥追い悲話」をお話くださり、コピーもしていただけました。

この悲話の中の日暮長左衛門の屋敷跡は時間がなく石黒様ご両人をお連れできませんでしたが、川内小学校ではコロナ前まで小学生がお遊戯会でこの物語を演じているとお聞きし、是非その子どもたちにも能舞台を見ていただきたいと思いました。

今回、鹿児島での能のお稽古前までの時間を朝からご一緒させていただきましたが、石黒実都先生は入来花水木会に是非入会したいと仰ってくださっています。ご寄付で年会費分を頂戴いたしましたのでそのご報告と、今回ご縁をいただきましたので10月の「鳥追」舞台を入来花水木会の会員も是非、足を運んでいただけたらと思っています。よろしくお願いいたします。

そして、檜舞台を修理していただき、ゆくゆくは薩摩川内市や鹿児島県のご協力を仰いで、同じ「鳥追」を今度は入来薪能で復活できたら嬉しいと思うのです。また、石黒実都先生は入来で「謡曲教室」を入来院宅の座敷でしてもいいと仰っています。それは入来花水木会の会員だけでなく、謡曲に興味がある方々に入来に集っていただくのも面白いのではと夢は広がっています。どうぞよろしくお願いいたします。
(文責 : 入来花水木会・会長 入来院 久子、2023.09.01)

銅像~能『鳥追舟』の里~(川内駅前) 能楽師・石黒実都先生
石黒実都先生とお母様 石黒実都先生と著者(入来院久子会長)
「鳥追の杜」(薩摩川内市鳥追町)にて    「母合橋」(薩摩川内市西開聞町)にて

・第70回鹿児島謡曲連合会大会・宝生流「鳥追」については、下記のページに案内があります。
  → https://www.iriki-hanamizukikai.jp/omnibus/omuni20230902.htm


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